新卒・既卒・中途の区分に関係なく面接の回数が1回だけの会社があります。
通常だと既卒・中途の場合は2~3回です。
新卒だと4~5回の会社もあり、面接が1回だけというのは不安に感じます。
そこで今回、面接が1回だけの会社は大丈夫なのか、キソサポの筆者の経験をもとに詳しく解説しました。
大丈夫とは言えない
残念ながら面接が1回だけの会社は大丈夫とは言えません。
その理由は次の通りです。
ブラック企業の可能性がある
面接が1回だけの会社はブラック企業の可能性があります。
なぜかというと、選考の回数を少なくすることで入社のハードルを下げているからです。
本来、自社で長く活躍して欲しいと思うのであれば、じっくり人物を見るはずです。
Googleのように採用に力を入れている企業は、日をまたいで複数人で多角的に判断するため、面接が1回で終わることはありません。
ところが、経験上1回の面接で内定が出るような会社は人の出入りが多いため、避けた方が良いです。
判別の仕方は、「既卒がブラック企業を避けるための見分け方」で詳しく解説しています。
こちらを読んでおけば、面接の回数以外での注意点を知ることができるため、選考に応募する前の段階でブラック企業を回避できる可能性が高まります。
自分に合った会社・仕事なのか判断できない
面接が1回だけでは、その会社・仕事が自分に合っているのか判断できません。
仮にそのまま入社した場合、社風が合わない、思っていた仕事内容と違うというミスマッチになる可能性があります。
もちろん面接だけで全てを判断できないのはごもっともなのですが、少なくとも1回よりは2回の方が判断材料が増えます。
ミスマッチも防ぎやすいので、安心できます。
教育・研修に力を入れていない可能性がある
入社後すぐに実務をさせられるようなブラック企業でないとしても、教育・研修に力を入れていない可能性があります。
見方によってはスキルが身につきやすいとも言えなくはないですが、会社の業績に貢献できるようにしようとするならば、教育・研修に力を入れていないとおかしいです。
面接を1回で済ませるような会社は教育・研修も疎かにしがちなので注意が必要です。
面接が1回しか行われない理由
そもそも面接が1回しか行われないのはなぜでしょうか?
理由は4つあります。
- 時間の無駄
- 採用にコストをかけられない
- 即戦力募集ではない
- 志望先がオーナー企業である
時間の無駄
そもそも社員数が少ないので、採用の権限を持つ社員・役員(社長)が採否を決めればよいだけという理由があります。
役員が何回面接しても同じことなので、する意味がないということです。
採用にコストをかけられない
会社の規模が小さいと、現場の社員を面接に駆り出している間は仕事ができません。
大企業であれば、外部の人材会社に人事面接を委託しているところもあるのですが、小さい会社はそんなお金はありません。
つまり、採用にコストをかけられないというのが大きな理由です。
即戦力募集ではない
募集職種の役職が低い・正社員ではないといった即戦力ではない募集で、面接が1回しか行われない会社が多いです。
役員ではなく現場の部長・課長クラスとの面接だけで終わるということです。
志望先がオーナー企業である
志望している会社がオーナー企業である場合、社長が直接面接を行い、採否を判断することが多いです。
自分で決めないと気が済まないこともありますし、合理的であることも理由です。
そのため、会社概要で成り立ちや株主、ブログ・Xなどのメディアで社長の経歴を事前に確認しておきましょう。
面接が1回だけの会社の数を調査してみた
ここで、面接が1回だけの会社はどれくらいあるのか、メジャーな求人サイトで調査してみました。
リクナビNEXT:90,156件(765,000件中)
エン転職:1,530件(13,942件中)
doda:3,758件(合計256,872件中)
Re就活:156件(12,564件中)
ハローワーク一般求人:1,732件(1,209,694件中)
※2024年11月25日時点
※全ての採用区分・雇用形態・職種を含むデータ
※マイナビ、doda、ハローワークは「面接1回」で検索したデータ
リクナビNEXTは面接1回だけの求人が多い
各求人サイトの中で、面接1回だけの求人が最も多いのはリクナビNEXTでした。
掲載求人数が多いので当然と言えば当然です。
しかし、dodaは総求人数が多いにもかかわらず、面接1回だけの求人は少ないので、リクナビNEXTとは求人を掲載している企業の層が異なることがわかります。
各サイトを平均すると2%が面接1回だけ
各サイトの総求人数のうち面接1回だけの求人が占める割合の平均を出してみると、2%弱となりました。
面接1回だけの求人はほとんどないに等しいです。
だから、大概の求人は面接が2回以上あると思ってよいです。
しかし、マイナビ転職、リクナビNEXT、エン転職は総求人数の約10%が面接1回だけの求人になっています。
おそらく、規模が小さい会社が多いこと、即戦力募集ではない求人が多いことが想定されます。
面接が1回だけでは不安な時はどうすれば良い?
求人票を見て事前に面接が1回だけというのは分かっていたものの、実際に受けてみると不安に感じます。
そんな時はどうすれば良いのでしょうか?
可能な範囲で社内を見せてもらう
面接の最後に、「何か質問はありませんか?」と聞かれることが多いです。
その際に、「社内見学をさせてもらうことは可能でしょうか?」と聞いてみてください。
セキュリティの関係で断られることもありますが、小さい会社であればちらっと見せてくれることはよくあります。
意外にパっと見た雰囲気で、大丈夫な会社かどうかが分かります。
中小のブラック企業はなんとなく空気が澱んでいるので、直感的にヤバいと思ったら、選考を辞退するという選択肢もありです。
他の社員との面談をセッティングしてもらう
1人と面接するだけだと、その印象に騙されてしまうことがあります。
特に、叩き上げの営業の経歴があるオーナー企業の社長は、人当たりが異常に良いです。
その人柄に惹きこまれていざ入社したら、思っていた印象とは違うということは珍しくありません。
そのため、他の社員との面談をセッティングしてもらって、印象の比較をしましょう。
アルバイト・インターンで働いてみる
在職中の人は難しいかもしれませんが、新卒・既卒であればアルバイト・インターンシップができないか申し出てみましょう。
実際に働きながら職場の雰囲気を体感できますし、ブラック企業だったらすぐに辞めやすく、経歴に傷がつきにくいです。
面接が1回だけでも安心できる場合とは?
逆に、面接が1回だけでも安心できる場合とはどんなものがあるでしょうか?
誰が見ても明らかなホワイト企業
社名を見れば明らかにホワイトであると分かる企業は、面接が1回だけでも安心して応募できます。
リファラル採用・縁故採用での応募
リファラル採用・縁故採用の場合は面接が1回だけでも安心できます。
友人・親族の推薦があるため、人物面において一定の評価がされているからです。
転職口コミサイトを見ても悪評は少ない
企業に応募する前に転職会議などの転職口コミサイトで評判を確認してみましょう。
無い場合は掲示板やSNSなども駆使して探します。(それでもない場合は諦める)
評判を一通り見て悪評が少なければ、安心して応募できる企業の可能性が高いです。
就職・転職エージェントが間に入ってスクリーニングしている
就職・転職エージェントが間に入っている場合は、企業のスクリーニングをしているので、面接が1回だけであってもブラック企業に当たる確率はかなり減ります。
特に、既卒就職エージェントはブラック企業の排除を謳っているところが多いです。
自分で企業の評判を調べるよりも確率ははるかに高いです。
まとめ
必ずしも、面接が1回だけの会社は大丈夫とは言えません。
求人応募する前に必ず企業を調べましょう。