既卒の面接では新卒の時と同じように自己PRや志望動機といった定番の質問がなされますが、定番でない質問で、かつ高確率で聞いてくる質問があります。
その代表格の1つが、既卒になった理由です。
「就活に失敗した」とか「資格試験の勉強をしていた」などの答えを聞くために質問をするなんて意味ないんじゃないの?とあなたは思うかもしれません。
しかし、採用する側にとっては、既卒になった理由は聞いておかなければならない質問です。
なぜなら、この質問だけで採否がすべて決まるわけではありませんが、既卒が就職できない原因にもなりえるからです。
そこで、今回の記事では、面接で既卒になった理由を高確率で聞かれるワケについて解説しました。
この記事を読めば、既卒になった理由を聞いてくる採用側の真意と、どのように回答をすればよいのかが分かりますよ。
面接で既卒になった理由を高確率で聞かれるワケ
採用する側は意味があって、既卒になった理由を聞いているのです。それは、求職者への疑念を抱いているからです。
通常であれば新卒でストレートに入社するのが日本では一般的です。
ところが、既卒になって就活をしているというのは、求職者に何か問題があるのではないか、それも結構重大な問題が。と勘繰ってしまうのです。
採用担当者も上司に査定される立場なので、変な人を採用してしまって、後で問題になっては困ります。
採用活動は求人サイトやエージェントを利用するので、お金がかかります。しかも、駆り出される社員はその時間は仕事ができず、売上が減るかもしれません。
もし再び採用活動をしなければならない場合、さらにお金がかかります。
それを防ぐ意味でも、求職者に既卒になった理由を高確率で聞くのです。
既卒になった理由別の回答例と突っ込み質問例
既卒になった理由のパターンは次の4つ。
- 就活に失敗した
- 内定を辞退した
- サークル活動(アルバイト)に熱中しすぎた
- 難関資格を目指していた
上記の回答例を以下で解説しました。突っ込み質問の例も併せて載せたので、回答できるようにしておきましょう。
就活に失敗した
大企業や人気企業ばかり選り好みをして、新卒の就職活動に失敗したため既卒になりました。現状を大学のキャリアセンターに相談したところ、日本の雇用の7割は中小企業が担っていて、求人も営業職が多いと聞いて、就職活動の仕方について反省しました。再度自己分析をやり直して、人と積極的に関わりあう性格を活かせる営業職を志望して、就職活動をしています。
突っ込み質問
- なぜ企業の選り好みをしてしまったのですか?
- 人と積極的に関わりあったエピソードを教えてください。
- 営業職の求人が多いのは確かですが、他の職種ではなくて営業職を志望する理由は何ですか?
内定を辞退した
新卒の就職活動では営業職として内定を得ましたが、辞退したため既卒になりました。以前から営業職になるかITエンジニアになるか迷っていたのですが、ITエンジニアへの思いを捨てきれませんでした。結果的に無計画な行動になってしまったことは反省すべき点ですが、在学時に一度は内定を得たことがあるので、絶対にITエンジニアになるという思いで就職活動をしています。
突っ込み質問
- なぜITエンジニアを強く志望しているのですか?
サークル活動(アルバイト)に熱中しすぎた
サークル活動に熱中しすぎて、単位の取得に追われ、新卒の就職活動がまともに出来ず既卒になりました。有名企業へ就職した友人はサークル活動もアルバイトも学業も計画的にこなしていて、自分の無計画さをただ反省するばかりです。しかし、一つのことに熱中できる強みはあるので、御社に入社したら営業成績No1になれるくらい営業職で貢献できるように頑張ります。
突っ込み質問
- なぜ大学時代のサークル活動に熱中したのですか?
難関資格を目指していた
公認会計士の資格取得を目指して勉強していて、在学中は就職活動をしなかったため既卒になりました。自分の中で期限は卒業後3年までと決めていて、その間に資格取得が出来なかったため、断念しました。自分の計画の無さを反省しています。資格は取得できませんでしたが、数字の強さを活かして、営業職で活躍したいと思い就職活動をしています。
突っ込み質問
- なぜ公認会計士を目指そうと思ったのですか?
- なぜ卒業後3年までと決めていたのですか?
- 公認会計士から営業職に志望を転換した理由は何ですか?
既卒になった理由の回答の仕方は決まっている
既卒になった理由はそれぞれ違えど、回答の仕方はほぼ同じです。
それは次の3つのポイントを踏まえればOK。
- 理由を述べる
- 反省する
- 今後の展望を語る
まず最初に結論を述べます。つまり、既卒になった理由ですね。ここでだらだらと物語を語るように話すのはNG。何を言いたいのか分からなくなってしまうので、スパッと結論である理由を述べましょう。
次に反省を述べます。理由だけだと根拠に乏しいので反省を述べることによって説得力が増します。
最後に今後の展望を語ります。理由が過去、反省が現在と仮定すると、未来にあたる今後の展望を述べなければ、あなたがどういう意志を持って就職活動をしているのかが分かりません。反省までなら誰でもできますからね。ビジョンを語ってやっとちゃんとした回答になります。
ここで、「既卒の面接で空白期間を聞いてくる意図」も確認しておきましょう。既卒になった理由とセットで聞かれやすい質問です。
就職エージェントに確認してもらいましょう
今回の記事を参考に、既卒になった理由を自分でも作ってみたと思います。
ただそれでは採用担当者が納得する内容とは限りません。チェックしてもらうことが必要です。
そこで、既卒向けの就職エージェントに相談してみましょう。